「現代異界譚」を含む小説

「みつけた」――炎の夜、誰かの声が囁いた。 目を覚ました少女・千鶴がいたのは、光と静寂に包まれた世界《ヴェル＝エル》。 封印の儀に巻き込まれ、彼女の中で眠っていた“力”が呼び覚ま…

夜のビルに現れる行き先不明のエレベータ。案内人の鵯宮ルカは、生と死のはざまの「心が中途半端な人々」を“運ぶ”仕事をしていた。ある日、現れた記憶喪失の美少女・ミコト。「私をどこへ連…

都市伝説系YouTubeチャンネル《VOID WALKERS》の生配信中、 一人のメンバーが――突然、消えた。 舞台は「奇数月・奇数日・午後8時8分」にだけ渡れる“橋”の先、 …

夢の中で始まった物語は、やがて現実の輪郭を侵しはじめる。 交わるはずのない記憶と幻想が、ひとつの真実を紡ぎ出す。 ――それは記録か、それとも妄想か。 境界を越えて綴られる、史…

うっかり謎の駅で電車を降りた友也は、帰りの電車を待つ間、地下道の先にある駅前町で暮らすことになってしまった。その上、町の住民たちからは、友達を売る "友屋さん" だと勘違いされて…

荒れ梅雨の年に、幼なじみの里哉は傘を盗られ、行方知れずになった。多くの謎にまみれた "神隠し" と、この土地に伝わる「傘盗りさま」の話。「傘盗りさま」とは、果たして何者なのか。そ…

月ノ辻町（つきのつじまち）――ここは、かつて、この世ならぬ世界があった土地。 「異世（ことよ）」と「この世」、二つの世界が交わるこの町では、今でもたびたび、不思議で奇怪な出来事が…