「江戸時代 捕物」を含む小説

◯暮坂外記《くれさかげき》…町奉行所の定町廻り同心。３３歳。直心影流の達人。 ◯阿陀《みだ》の頼蔵《らいぞう》…神田が縄張りの岡っ引き。３２歳。 ◯甲吉《こうきち》…下っ引き…

【メフィスト賞2024下半期応募作】 時は寛政、江戸の町。初夏の川から青年の骸が二人上がった。彼らはともに麻疹に罹り、同じ神社のお守りを持っていること以外は詳細不明。 捜査を受け…

とんだ騒ぎになった花見の宴の席に背を向けて歩み去る浪人に向かって、 「東洲斎先生！」 浮多郎が呼びかけた。 「先生が甚兵衛を？」 浮多郎がたずねると、東洲斎は無精髭の顎を撫でなが…

　南町奉行池田播磨守頼方（いけだはりまのかみよりかた）が下す裁断についての、江戸市民たちの評判がすこぶる良い。大見得を切って正義を振りかざすような派手さは無いのだが、胸にジンと染…

浮世絵師が拾ったのは、のっぺらぼうの娘だった。浮世絵師の腕活かして、チョチョイのチョイと目鼻口を描いたら、驚くことに美少女に。その娘が、岡っ引きの手伝いをして、事件に挑みます。

「白南風ー八丁堀の女用心棒」では名前だけ出てきた榊源二郎が主人公の、江戸時代後期が舞台のお話。時は文化九年(1812年)の秋。始まりは「白南風」の終わり頃。 北町奉行所同心の次…

戦国の世も一先ずは終わりを迎え、町人文化が花開く元禄年間の江戸。 火付盗賊改方の与力・佐久間典膳と、御用聞き・御車の三吉は、上役である垣内監物から京都への旅行を命じられます。 …

時代劇なんか書いてみました。 江戸時代とか侍の時代なんか知らないくせに無謀な話です。 しかし歴史に詳しくなくても書ける摩訶不思議な話なのです。 狸の小春は一平太と言う岡っ引きに…

うだつが上がらない同心、神山仁助はとある少女と関わるうちに、不可思議な事件に出会ってゆく。幼いころに神隠しにあった少女は、人には言えない秘密を背負いながら、捕物を陰ながら手伝って…

　八代将軍徳川吉宗の治世において、女奉行所が設置される事になった。 　享保の改革の一環として吉宗が大奥の人員を削減しようとした際、それに協力する代わりとして大奥を去る美女を中心…

『✕』１ 『✕』印は、コンテストに落選した作品の刻印です ☆恐竜と人間が共存する、不思議な江戸時代──白亜長屋に住む、娘岡っ引きの人間『恐華』が、上司同心でブラキオザウルスの…

甲州の在から江戸に出て丁稚奉公からはじめた安兵衛は、じぶんで古着屋の店を始めて財をなした。 ひょんなことから二人の妻を持ち、得意の絶頂にあったが、やがて夜の生活が思うにまかせなく…

「藤浪（ふじなみ）屋の薄雲（うすぐも）花魁に会いに行きな。『あいつ』ならお前の助けになるかもしれねえ」 新米同心の遊馬（あすま）隆正（たかまさ）は、上役の勧めに従って吉原を訪ね…

左門之助は、鳥越の埋め立て地でみずから墓穴を掘った。 穴の前で腹を斬るところを、東洲斎に絵にしてもらい、穴に埋めてもらう約束をしたのだ。 もうひとつの約束は、そのハラキリの絵を、…

初めに犬が死んだ。 次に、ひとが死んだ。 同じ仏滅の日の同じ時刻に、別々の場所で四人の男女が心中！ 寛政江戸の不可能犯罪にお役者目明し浮多郎が挑む。 「東洲斎と洒落斎、ふたり合…

「拙者売ります」の看板を首から下げた牢人が、入谷鬼子母神の境内に座っていた。上野の質屋の後家が、この牢人を買ったことから事件が起こる。 東洲斎と洒落斎、ふたり合わせて写楽だぁー。…

時は幕末、黒船来航から数年後。 剣術道場試衛館で、お侍の死体が見つかった。 やる気ゼロの若き同心小野田正太郎が、事件の解決に乗り出す。 真面目な岡っ引きと謎のヤクザ者、そして後の…

流しの博打打ち、孫四郎と、貧乏浪人五郎左衛門。 二人の暮らす長屋には、何故かちょくちょく厄介ごとが飛び込んでくる……というよりは二人が抱えてくる厄介ごとが、長屋のおかみのお峰の悩…

江戸の一部を騒がせる、血を吸う妖怪の噂。小料理屋「かさね屋」でその話を聞いた浪人・相川辰馬もその噂に巻き込まれていく。 ※「きつねと同心」と同キャラです。 ※似非江戸時代もので…

武士は食わねど高楊枝という。 それで食うものも食わずにやせ我慢をした挙句にくたばっていく。 それが浪人というものだ。 ならば切り取り強盗は武士の習いと、力づくで奪うのも浪人として…