「丑の刻」を含む小説

『神来骨董品店』は少し変わった店だった。マニアの中でも有名らしく県外からのお客さんも多い。その店を営む永臣と店を手伝っている孫の咲良。 　ある日、永臣が飼っていたドーベルマンのサ…

　私には御年百十一歳になるひいお婆ちゃんがいる。 　普段はずっと椅子に腰かけてテレビを見ているばかりだが、毎年雛祭りの日になると私達を使ってあれやこれやと指示をして大きな雛壇を作…

死後研究家として活動していた父親が亡くなった天乃 冥(あまの めい)。 奇想天外、自由人な父親が亡くなったのは突然のことであった。 父親と二人暮らしであった冥は四十九日の際、父…

「私は、何もない男でございます」。 裏ぶれた神社に潜む男に訪れた、 邂逅(かいこう)と結末。

変わり種ですが、基本は丑の刻詣りのお話です。 自分で書いておいて言うのもなんですが、あんまり気分の良くない話です。 なので。 ７０００字以下の短編ですが、途中下車しやすいように…

怪奇現象や心霊現象に間違いないと相沢さんはいつものように騒ぎ立て、その人物を僕の所に連れてくる。今の平和なご時世に怪談話なんてある訳がないじゃない、と思って僕は毎日のように「却下…

憎い上司を呪いたい。そう思い立った主人公は藁人形と金槌を持ち、近所の神社に向かうのだが・・・。 丑の刻参りを現代風にアレンジした全く怖くない話。

【第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト（ボイスドラマ部門）参加作品】 呪物の呪いを受けた少女――影内ミホシ。 呪物を蒐集する謎の少女――鬼林マギカ。 とある丑の刻、暗い…

丑の刻も過ぎた月夜の夜道を彼――大神勇吾は一人歩いていた。どこにでもいるフリーターの彼は、今日もバイトで疲れている体を引きずるように自宅へと帰る。しかし、その日は普段と違っていた…

丑の刻参りとは…呪いたい相手の髪の毛を埋め込んだ藁人形を使い、丑の刻（深夜午前二時ごろ）に神社で行う呪いの儀式。 その効力は絶大だが制約も多く、特に『儀式を人に見られてはイケナイ…

　僕、中学二年の吉田耕助は悩んでいた。 　絵を描くのが好きで将来は美大に進みたいと思っていたが、人物画を描くのが苦手だったからだ。 　だが、真夜中に見た丑の刻参りが元で変わってい…

女性剣士＆衆道のカップルが絵島生島事件の真相を探る。 享保5年1月1日（1720年2月8日）丑の刻。信濃高遠城下花畑地籍の「絵島囲み屋敷」に賊が押し入り、館を警護する「花畑衆」…

壊獣――。 それは、理を壊す獣。丑の刻に現れるその化物と戦うのは、十年前の記憶を失った主人公。彼は、己の最後の記憶を胸に、人々を守る為に一流術師を目指し、戦うことを選んだが――。…

ハニー、こと私。心は女子ですが、世間一般には男子とされてます。 学業、バイト、サークル、ともにドロップアウト寸前の京都に住む大学生ですが、東京から来た素敵なお姉さま、桃子さんに無…

同題異話SR「午前三時の小さな冒険」に参加するために書いたお話です。 ある女性が「丑の刻まいり」を行います。「呪い」という方法を使って、鬱屈した想いをきっぱり断ち切ろうとするわけ…

情性欠如の、未曾有の大量殺人犯ヨシキヨは、丑の年丑の月丑の日丑の刻に、この世に転生した牛鬼の化身だった。日本の大凶事に出現するとされる件の娘,式根の力に より降臨したクラオカミノ…

深夜のとある神社。藁人形と五寸釘を手にした三人がはちあわせ。アラサーOLのみゆき、さえない演劇青年トシオ、そして謎の中年男。誰がお参りするか順番をめぐって大喧嘩。「呪いの儀式」「…