「鳥だけにな！！」を含む小説

　微かな土の匂いと、辺りを充満するのは、錆びた鉄のような刺激臭。 　それと混じって、腐った肉の強いアンモニア臭と酸っぱい匂いに吐き気を催す。 　その中で、黒パンを齧る男がいた。

鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名は、アブラクサスという。　 ——デミアン

　戦の最中、異空間に迷いこんだ、エルガとジアン。 　ジアンが探りを入れていると、ある老女と出会う。 「ここはハバルにございます」 　老女は、ここがかつて滅んだ国、ハバルの跡地だと…

この世界は、人間と「分身鳥」と呼ばれる鳥が人生と運命を共にする世界。 　小坂涼は絶滅危惧種最高位のタヒチヒタキを分身鳥に持つ高校二年生。絶滅危惧種最高位は国家保護される存在。保…

青鳥学園文芸部　10月課題

妖精エインセルには、可愛いくてお気に入りの少年王子がいた。今日も彼のためにお花を摘んできた彼女だったが、ある日突然、大砲で撃ち落とされて、気がつくとナゾの青年の手により、鳥籠の中…

青様の自主企画『お題小説　短い文で魅せろ！』のすべてのお題に恋愛縛りで挑戦したいと思います。 1.愛しているからこそ殺したい 2.愛を吐く 3.青いカナリヤ 4.蒼き月の夜に …

俳句二十句連作　テーマ：渡り鳥

神話生物を狩るマッドサイエンティストを筆頭に、民話伝承から未知なる宇宙的恐怖まで、語るのは人とは限らない。読後のＳＡＮ値チェックはお忘れずに。 夜鷹の臨界点と相転移。受肉する邪神…

私は平凡だ。君は特別だ。二人が想う心は似通うのに、決して届かない想い。これは少女たちの日常の一幕だ。

青鳥学園文芸部九月企画、プロット交換会にて、プロットの代わりに短歌を提出した愚か者がおります。 それがわたし、ながさめとうきちです。 この短歌たちを元に、今際ヨモ( @imawa…

　佐鳥千世《さとりちせ》はある日お母さんに頼まれて私有地の山にあるダンジョンの調査をすることになった。 　本当は行きたくなかったけれど、仕方なくやって来た千世は早速モンスターに襲…

シャラ街の隠れ家に住み始めた綺羅達は、遭難者を助ける。 彼らによれば、妖魔によって街の若者が妖獣にされたという。 綺羅はその妖獣にされた男女を助けに行く。すると、そこで元凶の妖魔…

青さまの企画参加作品です。 詩なので、青さまにお気に召してもらえるか、とても心配ですが、一応、書いてみました。

奈津は小さな市だ。 人口は15万弱で、歴史的遺物も見つからず、これといった観光が存在するわけでもない。 列車の路線と路線を繋ぐ、乗り継ぎ地点の駅に商業施設があるのと、国道沿いの閑…

ほとんど、動かない鳥、ハシビロコウ そこに、魅力を感じるわたくし

青鳥学園文芸部　九月企画　雨プロット交換会

　主人公の天木十八は、女医の妻と小学生の一男一女をもつ、平凡な三十六歳の父親である。 　兼業型イクメン主夫を自負するする十八は、その日の朝も、輪番の夜勤で不在の妻に変わり、二人の…

夏が終わってしまいました。 9月末に出した短歌ネットプリント第2弾に載せた連作です。 東京文フリで出す本にも収録いたします📚 前作「鳥の水無月」はコチラ → https://k…

かつては一つの技術体系でありながら、ある出来事により亡き存在とされた『錬金術』 その錬金術を秘かに継承しながら生きていく錬金術師/士の住む村、カルベニス。そこに住まう青年・カイネ…