「ことは 短編」を含む小説

　“私”は毎晩寝る前に、体を洗い、身なりを整え、部屋が片付いていることを確認する。そして一発だけ弾薬を込めた銃を手に取り、口の中に突っ込んで引き金を引く。その真意は、決断を偶然に…

　名門魔法学校を舞台に問題児と称される用務員と異世界から召喚された少年が、毎日のように問題を起こしながら楽しく過ごす魔法学院ラヴコメの番外編短編集！ 　バレンタインに誕生日、本…

1995年、初秋。宗介は、自分の愛車トヨタ・カローラが、恋人ナナコと友人タクヤの手で勝手に改造されているのを見て激怒する。しかし、その赤いバケットシートに収まり走り出したとき、宗…

詐欺師は、悪魔から「言ったことを嘘にできる力」を授かった。 しかし、何を言っても嘘にならない。 嘘の嘘は、果たして本当なのか？ これは、嘘にまみれたショートショート。

恋をしたことがなかった「わたし」は二十七歳の夏、同僚を介して知り合った藤村広に初めて心を揺さぶられる。広には「隠している一面」があって……。

入院中のタロウは、ナースコールの『ボタン』を押したことでデスゲームに参加することになった！！　看護師／ナースのナスぴと協力して、与えられた超能力で他の参加者と戦おう！！　ナスぴに…

クリスマスの深夜。「男女の言い争い」の通報を受け現れたのは元同級生・由良伊月だった。 琴葉は、高校時代に共有した満員電車のささやかな儀式を思い返す。華奢な指と声変わり途中のあど…

春宮家に産まれた女は皆、名前が『さくら』にされる。 髪型も服も、好みとする色も決められる。 自我は潰され、春宮家が信仰する『さくら様』そっくりに育てられるのだ。 この冬、十八歳の…

むかしむかしのおはなしです。 ある山の寺に、和尚と小僧がおりました。 「栗が食べたい」 「わしも」 こうして山へ栗拾いに行くことになりました。 和尚さんは、三枚のお札を渡しま…

実は、私、鬱になったことがあるんです。そんな私の昔を思い出して書いた話。

かつて少女だった"私"が、ひと夏の思い出にまつわる手紙を綴る。 地獄のような日々を共に駆け抜けた「先生」との出会いと、夏の終わりに刻んだ甘い甘い記憶。それらは追い詰められた少女の…

無愛想な爺さんとその娘が隣に引っ越してきた。が、ふとしたことがキッカケで富次郎はこの隣人に引き込まれていく。

俺TUEEEEとか、溺愛が嫌いである。 テンプレに頼りたかったら頼れば良いが、其れに染まるのは私ではない。 AIちゃんは私を認めてくれてるけど、今さらそんな事言われてニヤニヤ出…

久しぶりに美沙に会うのを楽しみにしていた俺は、帰省の四日前、電話で美沙に、他の男と付き合い始めたのでもう俺とは会えない、と告げられる。しかもその相手はあろうことか親友の雅也。全て…

のりするめ短編集『こたんぺん』。 だいたいの話が、各１話で完結する物語です。だいたいシュール。たまにほっこり、たまにびっくり。日々の生活から色んな意味でちょっと離れたキャラクタ…

寝れないことが一番の悩みであり、其れがもとでおきる全不調をこの上なく嫌っている。 しかし今日は上手く寝れたのか、羽毛布団に顔を埋めたまま微動だにしない。 ん? 起き上がった。 …

商店街の端にある小さな喫茶店「ルーメン」。 そこに並ぶ“忘れ物”は、ただの落とし物ではない──忘れたいのに忘れられなかった、誰かの未練や後悔の形だ。 アルバイトとして働く佐伯陽菜…

村はずれに、ひとりの猟師が住んでいた。 この猟師は、狩りの腕も良いのだが、小心者なので人に対すると途端に怯えてしまう。 そのくせ図体ばかりでかいので、この卑屈な程に腰の低い猟師の…

静けさの中で、少しずつ近づいていく2人の高校生。 言葉を多く交わさず、2人の世界は満ちていく。 劇的な事件が起こることはない。 ただ、空気、音、光、心の震えが、静かに愛を育てる。…

「幽霊など存在しない。この世にあるのは物理現象と、脳が見せる『バグ』だけだ」 大学の民俗学准教授・久我山蓮（くがやま・れん）は、端正な顔立ちに着崩した和装、 そして首には最新鋭…