「犯罪 純文学」を含む小説

私という人間は性別で言えば男性で、歳は今年五十二になる。歳の割に若いと言われはするが、何か特別な資格や特技を持っている訳ではない。 特筆すべき点といえば「獄卒」ということのみで、…

純文学掌編(ショートショート) 犯罪を助長するものではありません。

　神絵師、西ヶ崎麗子が死んだらしい。 　ファンである少女は、スマホを前にこう思う。 　── 　信じられない。 　あ、そうだ。 　会いに行こう。 　── 　題名は物騒です…

人工雪が降り注ぐ神国・ジュヴァン。『女神』が住まう白亜の都で謀に耽る男が一人。「ちょっと人殺したいの。手伝って」──大犯罪の下準備。断頭台へ続く遍歴が始まった。決して交わらない悪…

完全犯罪に憧れた若者が、ある日「どうすれば捕まらずに殺人を犯すことが可能か」を考え始める……。彼がいかにして犯行に至り、その後何を想ったのかを描いた、ある犯罪の記録。

一人の少女は思う。 名前は人生を照らす道標だと。 一人の〈最強〉は思う。 名前は二度と離れ離れにならないための命綱だと。 一人の男は思う。 名前はその人に合わせて輝くものだ。…

ぼくが犯した今までの人生の回顧録

表向き高校で、化学を教える教職の男は、芥子の栽培という裏の稼業を営んでいた。 その営みの中で一人の美術部の生徒に秘密を知られてしまう。 表稼業と裏稼業、教師と生徒。 二律背反する…

※2018年の作品です。

最後まで読んだら意味がわかる小説でありたい。

舞台は沖縄県中南部。運送会社の冴えない社員、琉樹（22歳）は、派遣のアルバイトとして働きに来たカズアキ（24歳）と意気投合する。しかしカズアキはほどなくして辞め、琉樹も後を追うよ…

楽しいはずの遠足が　　小学男児同級生を殺害か―― 同級生を殺してしまった少年は、自分の罪も自覚できないまま社会に翻弄され続ける。 世間から非難され、メディアに袋叩きにされ、しか…

他人に憎しみを抱く男の話 ※この作品はフィクションであり実在する人物や団体とは一切関係がありません。また、犯罪行為を助長する意図もございません。

事実は小説より奇なり。然り。世の中には揉み消されるべき犯罪があり、権力による共同謀議がある。ダンテやフィッツジェラルドのような恋愛があり、精神障害者の苦しみも、そこからの奇跡のよ…

廃止された死刑の代わりに、国から人権を停止された犯罪者の話。

ある日、「私」たちはアイリッシュ・パブで売れない俳優に出会う。エキセントリックな彼に惹かれる「私」たちだったが――。第20回女による女のためのR-18文学賞に応募したものの、二次…

若い男女が詐欺を繰り返す話です。noteやステキブンゲイでは「ガールミーツボーイ」という題名で全く同じものを連載しています。

小石川高等女学校に通う少女・悉乃(つくの)は、ひょんなことからスリの現場を目撃し、犯罪を未然に防ぐことに成功する。 しかし、それをきっかけに、女学校では爪弾き者にされてしまう――…

その日、僕は先輩に出会った。僕らは少ない時間の中で、ほかの何倍も濃密な時間を過ごしていく。不幸だけど、確実に何かを得ている二人。僕は何かを見つけていく。 ※作中の描写に、未…