「拾遺」を含む小説

■あらすじ 廃刀令や秩禄処分が布告される明治初期、熊本で起きた神風連の乱に参加した一人の侍がいた。 仲間たちとともに熊本城に突入し、陸軍の兵士たちを斬って回るが、夜が明ける頃にな…

繁華街の一角に、その店は建っていた。 街で一番古い占い屋には、一人の若い女が働いている。 占いに私情は持ち込んではいけないと彼女は言うが、ある過ちを犯してしまう。 宇治拾遺物語…

「詩帖拾遺」では詩集に収載されなかった作品を紹介してきました。私の最後の詩集である第五詩集が収載対象にした作品は２００３年までに書かれたものです。現在、「詩帖拾遺」ではその時期を…

■あらすじ 　足柄謙吉は同じ団地に住む昔ながらの友人で団地の町内会長を務める渋沢栄一郎の家に来ていた。鍋を囲み、テレビを見ながら麦酒を飲んで、お互いの近況報告をしながら、過去を振…

もしも、「カフェ遠野物語」というお店があったら…？ 柳田国男先生が明治43年（1910年）に記された、日本の逸話集の名作「遠野物語」と、遠野物語の増補である、昭和10年（1935…

両親を亡くした少女おたかは、親戚たちに女郎屋へ売り飛ばされる憂き目に遭った。おたかは、やがて客を取らされることになったが、その頃、死んだ母親の幽霊が現れて……。

タイトルがいかめしくて純文学風に見えてしまったので☆をつけました。 萌え小説の皮がうまく被れたでしょうか？ 世界に誇る観光地　別府。 ここに移住したフリーライターによる聞き書き…

■あらすじ 　地上でキューピットとして男女を恋仲にする任務を帯びた天使の志木あさかは、正体を普通の女子高生と偽り大山サンロード高校に入学しだ。カップルを成立させるべきターゲットは…

私が過去に書いたエッセーです。主として私が所属していた文芸誌のコラム欄に書いたもので、執筆時期は１９7６年から２０１２年に渡ります。題材は文学・文化・政治・世相・趣味と多岐です。…

逢魔が時に女性や子供が外にいると神隠しに遭う。 日本のどこでもよくあったそうだ。 ならば、その陰に消えた恋もあっただろう。 ※遠野物語『寒戸の婆』二次創作 カクヨム公式自主企画…

うさぎ狩りは、冬の学校の楽しみな行事です。 うさぎがとれれば、なによりです。 とれなくても、うさぎ狩りは、わくわくする体験です。 今年もとれると、いいのですが。 「おそがい」と…

■あらすじ 　兄が亡くなった。葬儀のために大阪からバスで島根の実家へと戻った。農家を営んでいた兄は、離婚して子どももいなかった。そんな実家には高齢の母と農地や実家の建物のみが残さ…

話に一切登場しません博士「うーん。今回の実験は失敗かな？」 話に一切登場しません博士の助手―「あれ博士、もしかして頭行かれましたか？」 「俺の頭がイカれた！？助手、ちょっと酷…

■あらすじ 　野盗退治に向かった藩の討伐隊が全滅した。そのため再度討伐隊が組まれた。谷川左内と柏原衛守は岡っ引きを引き連れて出立しようとしていた。その城門前で、肥富数馬という妙な…

平安時代、御堂関白こと藤原道長が生きていた時代、道長四天王の一人、平井保昌はある想いを抱き、悩んでいた。宮中で見かけた和泉式部のことが気になって仕方なかったのだ。保昌は式部に「恋…

【あらすじ】越前国は甲楽城の渡しで船頭を営む塩次のもとに陰陽師と山伏が喧嘩しながらやってきた。船頭は厄介事は御免、はやく対岸に渡って休もうと、渡し賃をもっていた陰陽師だけを乗せて…

恐怖とはいったい何なのだろう。

■あらすじ 「一緒にくらそう」彼にそう言われた。その彼は、出稼ぎに北海道から内地に渡ってしまった。私は学校を卒業し、家業を手伝いながら、彼が戻ってくるのを待っていた。しかし一年の…

■あらすじ 　「キスしただけで妊娠してしまう」そんな馬鹿げた噂が学校の内外で流れていた。そんなの嘘っぱちだと思っていた。でもその噂が流れる少し前、私は彼氏の宗ちゃんとキスをしてい…

個々に具体的な実際の労働と、抽象化・一般化された概念としての労働力。この二つが倒錯的に混同されていることで、本来重層的な人間の「自然・本性」が、現実的な必要の名の下で一元化され人…