「豊作」を含む小説

聖女として国を支えてきたリリアナは、突如として王国から「役立たず」として追放される。王太子の婚約者である令嬢に陥れられた彼女は、国を追われ、ただの平凡な村で静かに暮らすことを決意…

主人公、３歳の夏である。 その年の夏は冬だった。夏至に粉雪が舞っていた。 歴史記録では、ここ６００年は温暖で穏やかな気候だった。多少の太陽活動の変動（＝強弱）はあっても誤差の…

それはごみなのか、資源なのか。今の時代誰しも考えていることを実施してみた。

ＡＩは、より賢いＡＩを自ら生み出し続けるシンギュラリティ（技術的特異点）を迎え、爆発的な進化を繰り返し始めていた。 その神の如き知の力を得た人類は、地球温暖化問題やエネルギー問題…

辺境貴族の三男　ユウキ・ファームは落ちこぼれであった。魔法を使わせれば自分の周囲を陥没させ 武器を握らせれば敵にぶつからないしひっくり返る。 そんな彼も今年1３歳になり学園に通わ…

ルーナティウス王国にあるセレニスト村。そこでは豊穣の神に花嫁を捧げ、豊作を祈る風習がある。 この年、豊穣の神に捧げられる花嫁に選ばれたヴァイオレット。花嫁と言えば聞こえは良いが、…

俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。 本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっ…

昔々、天の端に一人の王が納める小さな国がありました。王には琴という名の妃と七人の娘たちがおり、それらの家族とともに王宮の中で暮らしていました。王の治めるその国は、国民が日々畑を耕…

　あたしの、おねえちゃんは美肌持ちのそれなりの美人。 　ところが。 「あーーーまた太った！！」 　お姉ちゃんがまた叫んでいる。 「豊作！　豊作が何もかも悪いのよ！　馬肥ゆ…

江戸時代、弘化三年、肥後の国── 海から光る生物が現れた。驚く役人に、人外はこう言い放つ。 「六年間は豊作になるが、いずれ病が流行る。私の絵を掲げよ」 瓦版に載った個性的すぎる姿…

岡山市内で米穀店を営む元陸軍大尉の山藤豊作氏は、陸軍士官学校時代の知人らに会うべく、東京に出向いた。行きも帰りも、急行「瀬戸」で。 行きの上り１号では、最新のＢ寝台車に。 丁度、…

山奥の小さな祠の前で、みすぼらしい姿の少女・シマは跪き頭を下げた。 わずか十歳。豊作祈願で蛇神の生贄になるという。 白銀の髪に鱗の皮膚を持つ蛇神は、赤い眼で少女を睨んだ。 昔話…

山奥にある小さな村。日照りが続いていて作物がうまく育たず、苦労していたこの村で一番の働き者である一太郎は、雨を降らすことができるという旅装束の青年に、雨を降らせてほしいと頼む。そ…

　気の遠くなるような昔々のこと。”女神”と呼ばれるほどの力を持った少女がいた。美しく、心根の優しい少女で、彼女が微笑めば豊作が続き、彼女が舞えば恵みの雨が降ったという。”女神”は…

時は中世。武器で戦い、魔法で便利な生活を送る日々。 プラッカー王国は、数十年の豊作続きで、庶民の生活は向上していた。 だが、近くの魔王城が悩みの種。魔物がはびこり、人間達は被害を…

初めての家庭菜園。 庭の花壇に枝豆とバジルを植えた、トーシロー夫婦の体験記です。 わたし……有り余る知識とウンチクはあるが、リアルで役に立ったときがない、口だけの理論派。 妻…

異常な思考能力を持つ蚊エスは、感情が特出した蚊リアンと番であった。群れの一対であった二人は幸せな日々を過ごしていた。そんなある日、少ない寿命で有限に生きている中、突如妻のリアンが…

(本作は依頼を受けて執筆した作品なので、原案は別の方となっております) 戦国時代。 近江国に一つの村があった。多くの土地が飢饉に苦しむ中、そこは毎年豊作続きだった。 少女、椿《…

KAC2020参加作品。 学校の隅、忘れられた祠には、四年に一度「それ」を呼び出せるという噂があった。 暇を持て余した男子高校生たちの遊び。ちょっと学校の怪談風味。あまりホラー…

創作百合シリーズ。 『フレンドリーフレンド』という会社を舞台にした1話読み切りの作品集。 ・『失うこともできない恋心』　同期との定例の飲み会で聞いた話に…… ・『好きな匂い』　重…