「新月の夜」を含む小説

とある大陸にある、とある北方の国。海と山脈に囲まれ外界から閉ざされたその国にはとある噂があった。 『一年に一度。晴れた新月の夜。草花も眠る深更。天空の海より星が降る』 　流浪の吟…

その昔、魔女や魔法使いと呼ばれた古代民の住んでいたこの大陸に諸王国が上陸した。 侵略と略奪を幾度となく繰り返し、大陸から古代民たちが姿を消した。 諸王国は、婚姻を利用し領土を広げ…

これは、アニメ化も漫画化も挿絵を描くことさえもきっと不可能な物語。 これは、表現することができないであろう ある脇役（モブ）侍女の日々の記録。 　 　　　　　　　　　　　⚘…

――初めの記憶は、鉄格子越しに見上げた大きな月だった。 人間と魔獣の血を引く少女は、貴族屋敷の冷たい石牢で、魔力の供給源として飼われていた。 ある新月の夜、王国騎士団長アル…

　学美（マナミ）は、もうすぐ三十歳になる大学院博士課程を単位取得退学したオーバードクターという身分。運よく大学の非常勤講師の口に入り込んだ。大学講師室で先輩の先生方とお近づきにな…

魔物の住む異界と、人の暮らす人間界。二つの世界を繋ぐ扉は、新月の夜に一斉に開かれる。 アリシアの父セドリックは、魔物が落とす魔晶石を識別し、武器や道具を作ることのできる、その界隈…

方言詩 立春特別編をお届けします 雰囲気伝わりますように

新月の夜にある条件下で願いを言うと願いが叶うと言われている神社があった。その神社の伝説を聞いた男子と女子の恋物語。果たして、この二人の願いは叶うのでしょうか？そして、この二人と二…

時は明治時代。新月の夜に願いを叶える果物があるという。恋子の目を治すために文彦はその禁断の果実を手に入れる。そして今夜・・・

人見知りの令嬢ミスティアは、家に引きこもっているが新月の夜だけは森を散歩する。ある新月の夜、怪我をして倒れていたアレス王子を助けた。出会った二人は、その心の距離を近づけていく。

喫茶朔月堂。そこは新月の夜にだけ現れる不思議な喫茶店。 カウンター３席だけの小さな店では、琥珀色の髪をしたイケメン店主と金色の目をした美しい黒猫、そして煌めく鉱石スイーツがお客さ…

砂漠の外縁に位置する城塞都市ハリングツ。 その郊外の段通職人組合の建物に、夜半、強引に入庫した商隊がある。 商隊を率いるのは、異相の商人エラゴステス。 新たな商材を製作するため、…

　“新月の夜に生まれた皇子は、王座を継げず世間から存在を隠さなければならないー” 　王位継承に関して、そんな決まりがある月暈国《げつうんこく》。 　月の満ち欠けや、月蝕、日蝕、…

それはそれは昔の話でした…そんな神話が強く根付く町「永夜町」そこには人間を食らう恐ろしい人外が生息している。そんな人外を討伐する「封印業」───善とは、悪とは何か。そして罪とは。…

新月の夜になるとソレは現れる。 曰く、入れば死ぬだとか、曰く異世界につながる扉だとか、根も葉もない噂が漂うが稀に失踪者も出ているらしい。 まぁ、そんなの死のうとしていた僕には関係…

暇つぶしの賭け事のお題は”月の形”ー―満ちては欠け、様々な呼称をもつ月をテーマにした物語 （2000文字以内指定 コンテスト投稿作）

ふたつ前の新月の夜、ジェーンは目覚めた。 目の前にいた男が言うには、ジェーンは古の魔女なのだという──。 ------------------------------ 202…

＊2025年4月28日に電子書籍版発売！ コルネリア・ルセックは聖女として教会に併設された孤児院で二歳まで育ち、子に恵まれなかったルセック伯爵夫妻に養子として引き取られる。 だ…

身ごもったことで聖なる力を失った聖女ラヴィエラ。 無能の聖女と呼ばれた彼女の娘、アンジュは孤児院で虐待を受けながら暮らしていた。ある日孤児院に訪れたロージェル伯爵に引き取られた…

新月の夜、小さな漁港に一隻の漁船が停泊している。 船長は操舵室で連絡を待っていた。 ぶーん　ぶーん　ぶーん 振動したスマートフォンを手に、かかってきた電話に出る船長。 「も…