世はモキュメンタリーホラー戦国時代。現実と非現実の境目が曖昧になる、ドキュメンタリーを模した作品が盛り上がりを見せており、『近畿地方のある場所について』を筆頭に、カクヨムではありとあらゆるモキュメンタリーがひしめき合っています。
重厚感のある大長編もあれば、中には2000字足らずで完結する超短編も…!しかも、一瞬で読み終わるのに、ちゃんと面白い。なんだこの新感覚の読書体験は。
呪いの写真にまつわる文書群から、見たら終わりの民話、アルバイト募集の求人広告、自分で選ぶ心理テストまで。不条理さに快感すら覚えるような、珠玉のモキュメンタリー短編をご紹介します。
長い文章は苦手という方にもおすすめ!スキマ時間にサクサク読み進められます。
そしてもう、読む前のあなたには戻れません。読んでしまったことを共に後悔しましょう。
見たら呪われると噂される「ヨシエさんの写真」にまつわる文書が集められたスクラップブック。その内容を書き起こした作品です。
一見無秩序に見えた資料たちが、読み進めるごとに段々と繋がっていき……真相に気づいた時には、そう来たかと目を見張りました。
情報社会に警鐘を鳴らす、新感覚のモキュメンタリーホラー。
シンプルに文書のみが集まった構成で、読書側の読み解く力が試されているような感覚があるため、謎解きが好きな人にもおすすめです。
(すぐに読めてすぐに怖い、様子のおかしいモキュメンタリ―短編4選/文=KADOKAWA編集者くま)
病人の語り、民話の書き起こし、テレビ局内の連絡文面など、時代も場所もばらばらの短編が集まった作品です。
すべて基本的に一人称の語りのため、ここだけの話を聞いたり、見てはいけないものを覗いたりしているような感覚になる秀逸さがあります。特に民話の方言がリアルでたまらなく良い。
それぞれ完全に独立した短編のため、寝る前に一つずつ読んだりしても楽しいかもしれません。良い夢を見られそうです。
(すぐに読めてすぐに怖い、様子のおかしいモキュメンタリー短編4選/文=KADOKAWA編集者くま)
U食品グループ株式会社の、食品加工スタッフ募集の文面を、時系列順に見せていく超短編です。
最初は至って働きやすそうな職場に見えたが、修正版で変わった点が……これってつまり……?
同じ文書を見比べていく読書体験が斬新で、その後の謝罪会見も素晴らしく、短い中に怒涛の展開が詰め込まれています。
こういう結末、とても好きです。
(すぐに読めてすぐに怖い、様子のおかしいモキュメンタリー短編4選/文=KADOKAWA編集者くま)
直感で答えを選ぶ、心理テストです。なんと約1800字で完結しています。
不穏な選択肢が並んでいます。直感で選びましょう。
何点になったか、ぜひ皆さんに聞いてみたいです。同じ点数になった方とは良いお友達になれそうな気がします。もう会えないかもしれないけれど。
あなたの命運やいかに――自分で選んでしまった結末を受け入れましょう。
(すぐに読めてすぐに怖い、様子のおかしいモキュメンタリー短編4選/文=KADOKAWA編集者くま)