派手な事件が起きるわけではないのに、五感を刺激する描写の積み重ねが、読者を一気に放課後の廊下へと連れて行ってくれます。周囲から無視される清掃員と、教室で息を潜める女子高生。社会的な立場は違えど、お互いが「透明な存在」であることを知っている二人が、放課後の夕闇でだけ「個」として向き合う。その限定的な空間の特別感が、ページをめくる手を止めさせません。
すごく空気感のきれいな導入でした。匂い、音、夕方の光で心の揺れを見せていくのがとても良く、一気に物語へ引き込まれました。切なさとやわらかさが同居していて、とても続きが読みたくなりました。少し背徳感も魅力です。また、途中で感想返させて頂きますね☺