どこにでもいる高校生の那由他(なゆた)の朝は、目覚ましより先に起きる「損した気分」から始まります。
妹の作る朝食、美術部での絵画制作、片思いの先輩……
一見するとごく普通の甘酸っぱい青春日常系。
でもその裏側にはどこか「奇妙な違和感」が最初から漂っています。
ある朝出会った、道に迷う「ゆで卵みたいに可愛い」謎の美少女先輩。
この作品の面白さは、日常の心地よいテンポ感と、少しずつ侵食してくる非日常の不気味さの対比にあると感じました。
妹の雫との軽妙なやり取りや、部活の先輩たちに弄られる主人公の等身大のかわいらしさにクスッとしつつも、「この先輩は何者?」と謎が謎を呼ぶところも魅力だと思います。
読めば一気に引き込まれるミステリアスファンタジーです。