宇宙。我々が生きている空の向こう側に広がるこの世界を、このレビューを読んでいる君はどのように捉えているのだろうか。神秘とロマン、或いは全く新しい世界として捉える者もいるだろう。だが、私はそうは思わない。人が住めば、その土地は本質的に『日常』の範疇に入ってしまうのだから……
本作は、宇宙の小惑星帯で資源採掘を行う人々の物語である。彼らにとって、我々が恋焦がれる無重力も空の星の瞬きも、そして常に耳元で囁き続けるリスクという名の死神もただの日常でしかない。人々は、そのようなリスクを背負いながらも彼らにとっての『普通の日々』を生きているのである。
そんなある日、彼らの元に現れた外部からの査察官、アレナ。この世界とはまた違った『異物』はその日常に少しずつ変化を与えていくことになる……