第1話の婚活パーティーで全力でダメ出ししながら内心ドキドキしている奏羽の独白から、もう笑いが止まりません。「媚を売ってくるような女がいたら説教してやる」「10秒で口説き落としてやる」と啖呵を切った直後に、ことごとく空回りしていく展開の気持ちよさ——これが93話続くと思うと、読み始めたら止まらないのが容易に想像できます。
「拗ツン」という言葉がこれほど似合う主人公も珍しい。覆面作家という二重の秘密を抱えながら、プライドが高すぎて素直になれず、でも夕海のことが頭から離れない奏羽の内面描写は滑稽でありながら、どこか切実です。ありお ゆめさんの作品群に通底する「傷を抱えた人間が、誰かとの出会いで少しずつ解凍されていく」というテーマが、今作ではラブコメの笑いに包まれて届きます。
「新橋夢士」シリーズのシリアスな世界観を知った上で読むと、同じ作者がこれだけ軽やかな恋愛コメディも書けるという振れ幅にも驚かされます。連載中の今が読みどころです。
この作品は、恋に不器用な大人同士が、嘘や見栄を重ねながらも少しずつ互いを意識していく関係性が魅力の作品だと思います。
主人公の奏羽は、仕事では有能で見た目にも恵まれた男性ですが、恋愛に対してはかなり臆病で、自分の本音を素直に出すことができません。一方の夕海も、強気に振る舞いながら、仕事や人間関係の中で抱えた感情をうまく整理できずにいる女性として描かれています。
特に印象的だったのは、最初の出会いが好印象どころか、誤解と衝突から始まるところです。コーヒーをきっかけにした最悪の接触が、その後の関係に妙な緊張感を生んでいて、単なる偶然の出会いでは終わらない面白さがありました。
また、仕事で同じ車に乗ることになった場面でも、互いに距離を取ろうとしながら、少しずつ相手の素顔が見えてくる空気が印象的です。まだ関係が大きく改善する段階ではありませんが、このすれ違いと誤解が今後どうほどけていくのか、自然と続きが気になりました。
単なる甘いラブコメではなく、大人だからこそ素直になれないもどかしさを描こうとしている作品だと思います。
まだ中盤までしか拝読しておりませんが、これからも追いかけていきたいと思います。
主人公は神条奏羽という元モデルのイケメン。
奏羽はある日、婚活荒らしの女性会員を排除するため、男性会員のふりをして婚活パーティーに潜入します。
しかし、彼は結婚願望がないようで、近づいてくる女性に辟易しているようです。
そんな彼はその後、行方不明の作家の身代わりとして出版記念イベントに出ることになるのですが、そこでもいろいろトラブルに巻き込まれ、苦労することになります。
そんな奏羽の姿に親しみを感じてこの先も読みたいなと強く思わされました。
イケメンがたくさん出てくるので、女性の方に強くおすすめしますが、男性も楽しめる作品だと思いました。