人は、傷つくほどに
心へ帷を下ろしてゆくのかもしれない──
婚活パーティーを心底嫌がる
誇り高く不器用な男
誰にも〝明かせない顔〟を持つ
彼の日常へ飛び込んできたのは
熱いコーヒーと
最悪としか呼べない出会いだった
互いに譲らず
言葉はことごとく棘となり
第一印象はこれ以上ないほど険悪⋯⋯
それなのに
二人の応酬を追うほど
その刺々しさの奥に隠された
臆病さや孤独が少しずつ透けて見えてくる
〝嫌い〟と〝気になる〟の境界は──案外薄い
覆面作家という秘密
過去に残された痛み
そして幾重にも閉ざされた心のフィルター
これは
恋が始まる物語というより──
誰かに見つけてもらうまで
固く閉ざしてきた心が
ゆっくりと光を許してゆく物語
その帷の向こうを
もっと覗いてみたくなる作品です
主人公・神条奏羽は、見た目も仕事も申し分なし。
なのに恋愛となると、とにかく面倒くさい(笑)
婚活パーティーでは、近づいてくる女性たちに心の中であれこれ文句を言い、挙げ句の果てには説教まで始めてしまう。
周囲から「拗らせ」「ツンデレ」と言われても、本人はなかなか自覚なし。
この奏羽さん、早速いいキャラしてるなあ〜!と楽しく読んでいたのですが、物語が動き始めるとさらに面白くなっていきます。
そんな奏羽さんが出会うのが、仕事のできる強気な女性・夕海さん。
ところが二人の出会いは、コーヒーぶちまけ事件から始まり、助けたはずの奏羽さんは痴漢扱い。
第一印象は最悪です。
そしてこの二人、とにかくバッチバチ!!
どちらも気が強くて一歩も引かない。
口を開けば言葉の応酬、心の中でも相手への印象がどんどん悪くなっていくのが面白くて、何度も笑ってしまいました。
さらに奏羽さんには、誰にも知られたくない「覆面作家」というもう一つの顔があり、その秘密に夕海さんが近づいてしまったことで、二人の攻防はますます激しくなっていきます。
でも、ただ笑えるだけではありません。
奏羽さんが抱えている過去の傷も少しずつ見えてきて、なぜ彼がこんなにも人との深い関係に臆病になってしまったのか、その強気な態度の奥にあるものにも触れられていきます。
Book Iの時点では、恋が始まるどころか「この二人、本当に大丈夫!?」というくらいの関係なのですが(笑)、だからこそ、この先どうやって距離が変わっていくのかが気になります。
強気な大人同士の掛け合い、拗らせたアラフォー、そして嘘や秘密を抱えた恋愛がお好きな方におすすめしたい作品です!✨
第1話の婚活パーティーで全力でダメ出ししながら内心ドキドキしている奏羽の独白から、もう笑いが止まりません。「媚を売ってくるような女がいたら説教してやる」「10秒で口説き落としてやる」と啖呵を切った直後に、ことごとく空回りしていく展開の気持ちよさ——これが93話続くと思うと、読み始めたら止まらないのが容易に想像できます。
「拗ツン」という言葉がこれほど似合う主人公も珍しい。覆面作家という二重の秘密を抱えながら、プライドが高すぎて素直になれず、でも夕海のことが頭から離れない奏羽の内面描写は滑稽でありながら、どこか切実です。ありお ゆめさんの作品群に通底する「傷を抱えた人間が、誰かとの出会いで少しずつ解凍されていく」というテーマが、今作ではラブコメの笑いに包まれて届きます。
「新橋夢士」シリーズのシリアスな世界観を知った上で読むと、同じ作者がこれだけ軽やかな恋愛コメディも書けるという振れ幅にも驚かされます。連載中の今が読みどころです。
この作品は、恋に不器用な大人同士が、嘘や見栄を重ねながらも少しずつ互いを意識していく関係性が魅力の作品だと思います。
主人公の奏羽は、仕事では有能で見た目にも恵まれた男性ですが、恋愛に対してはかなり臆病で、自分の本音を素直に出すことができません。一方の夕海も、強気に振る舞いながら、仕事や人間関係の中で抱えた感情をうまく整理できずにいる女性として描かれています。
特に印象的だったのは、最初の出会いが好印象どころか、誤解と衝突から始まるところです。コーヒーをきっかけにした最悪の接触が、その後の関係に妙な緊張感を生んでいて、単なる偶然の出会いでは終わらない面白さがありました。
また、仕事で同じ車に乗ることになった場面でも、互いに距離を取ろうとしながら、少しずつ相手の素顔が見えてくる空気が印象的です。まだ関係が大きく改善する段階ではありませんが、このすれ違いと誤解が今後どうほどけていくのか、自然と続きが気になりました。
単なる甘いラブコメではなく、大人だからこそ素直になれないもどかしさを描こうとしている作品だと思います。
まだ中盤までしか拝読しておりませんが、これからも追いかけていきたいと思います。
主人公は神条奏羽という元モデルのイケメン。
奏羽はある日、婚活荒らしの女性会員を排除するため、男性会員のふりをして婚活パーティーに潜入します。
しかし、彼は結婚願望がないようで、近づいてくる女性に辟易しているようです。
そんな彼はその後、行方不明の作家の身代わりとして出版記念イベントに出ることになるのですが、そこでもいろいろトラブルに巻き込まれ、苦労することになります。
そんな奏羽の姿に親しみを感じてこの先も読みたいなと強く思わされました。
イケメンがたくさん出てくるので、女性の方に強くおすすめしますが、男性も楽しめる作品だと思いました。