異世界転移モノは数あれど、まさか転移先での就職先が「異種族だらけのガテン系土木会社」だとは! 安全基準はガバガバ、至近距離でのダイナミック発破は当たり前。そんな超ブラックな環境下で、常識人な主人公・ヒサヤが労働環境の改善に奔走する姿に、思わず「お疲れ様です……」と労いの言葉をかけずにはいられません。
そして本作の最大の見どころは、主人公を巻き込んだ張本人である自称・管理者代行のレクシアの「圧倒的ポンコツ&愛されヒロイン」っぷり!
チート能力の解釈が斜め上だったり、謎の魔法具を主人公に真っ二つにされて帰れなくなったり、なにより「ミミズバーグ」や「巨大キノコ」などのゲテモノ飯に大歓喜する味覚のバグり方が最高にクレイジーです。彼女が動くたびにトラブルが起きるのに、どこか憎めないのがズルいところ。
基本はツッコミ不在のドタバタ日常コメディとして笑えるのですが、第9話でのオーガの剣士・ヴァルグとのバトルシーンでは一転、ヒサヤの研ぎ澄まされた剣術(と謎のチート加護)が炸裂してめちゃくちゃ熱い展開に! ギャグとシリアスの緩急の付け方が絶妙で、グイグイ読まされてしまいます。
「異世界スローライフ」でも「俺TUEEE無双」でもない、泥臭くてカオスな「異世界土木ライフ」。登場キャラたちの掛け合いのテンポがとにかく良くて、あっという間に読み切ってしまいました。続きが気になって仕方ない、超おすすめの異世界お仕事コメディです!