実際に見た夢をほぼそのまま書き起こした、というドキュメント性がこの作品の特徴だ。誰もいない静かな中学校で「Mr.ビーンにそっくりの男」に追われる一つ目の夢と、大地震に襲われ家族が負傷する二つ目の夢——フィクションの作り込みではなく、夢そのものの不条理さと恐怖がそのまま伝わってくる。
物語として整える前の、生の悪夢の質感を留めている点が興味深い。「同じ日に二回連続で悪夢を見た」という驚きが、最後の「俺が見た夢は、一体何だったのだろうか」という問いの繰り返しに集約されている。
創作のための素材記録として読むと、こういう夢の断片がどう物語に変換されていくのか、次の作品が気になる一作。