愛さえあれば、運命は変えられるのか。
本作が提供するのは、癒やしでも救いでもない。徹底した論理と冷徹なリアリズムで構築された「美しき絶望の迷宮」。
主人公アリッサが死んだ恋人ジェイクを救うべく過去へ跳躍した瞬間、物語は単なる英雄譚から「倫理のトロッコ問題」へと変貌を遂げる。
ジェイクを救えば魔王が逃げ延び、数百万人の平穏な日常が消え去る。一方で世界を守れば、愛する彼はクロスボウの矢に貫かれ、血を流して果てることになる。
この「どちらを選んでも地獄」という極限のシチュエーションこそが、本作の真髄と言えるだろう。