論理で抗おうとする主人公と、理不尽を押し通す存在との掛け合いが非常に印象的でした。問答形式のテンポが良く、読者も一緒に「異議」を挟みたくなる構成が魅力です。転移ものながら、合意と強制の境界を突く導入が一味違う緊張感を生んでいます。テミスという存在の不気味さと理の歪みが、物語の核心として強く残ります。今後、この理屈屋の主人公が異世界でどう振る舞うのか、大いに期待できる作品です。