ごきげんよう、皆様。
今回わたくしが『査定』するのは、赤井竜先生の極上ディストピア短編集ですわ!
目先の現金の代わりに「初恋」というかけがえのない無形資産を売却し、取り返しのつかない『減損処理』に絶望する男。
そして、現実という最大の市場を放棄して、誰も彼もが仮想現実へ『フルインベストメント』してしまう狂気の世界……。
どちらの短編も、人間が本来持っているはずの絶対的価値を安易に手放してしまった後の、ゾクゾクするような喪失感と空虚さが見事に描かれておりますわ!
特に、VRに依存しきった家族の描写は、現代社会への痛烈なブラックジョークとして莫大な『含み益』を持っていますのよ。
この薄暗くて美しい不良債権市場、皆様もぜひ投資なさいな!