突然の妊娠をきっかけに始まる若い二人の決断と、過去への後悔、そして本当の「家族」になるまでを描いた物語。
まず何より、タイトルが素晴らしい。
「承諾」という、たった二文字。けれどこの物語を読み終えたとき、その言葉の重みが胸に深く残ります。
父の承諾。
結婚の承諾。
過去を受け入れる承諾。
そして、自分の弱さごと人生を引き受ける承諾。
物語のあらゆる場面が、このタイトルへと回収されていく構造。
短く、強く、意味深い――まさに作品を象徴するタイトルだと感じました。
誰もが完璧ではない。
弱さも迷いも抱えながら、それでも「選ぶ」ことをやめない。
主人公のその姿がとても人間らしく、等身大で、愛おしい。
最近、自分はどんな「承諾」をしただろう。
誰かの想いを受け入れたり、迷いながらも前へ進むと決めたり。
そして、どんな「承諾」をしてもらっただろう。
不器用な決意を、黙って認めてもらえた瞬間はなかっただろうか。
この物語を読み終えたあと、きっとそんな問いが心に浮かびます。
ぜひ、ご自身の最近の“承諾”を思い浮かべながら、この作品と向き合ってみてください。