第52話 禁断の親子丼!?
最近、動画などでいろいろ学んだ俺は、丁寧に前戯を済ませ――ついに本番へ。
体操服姿の紫央里は呼吸を荒くしていた。もう準備完了だ。
もう俺は自身の服を脱ぐ時間も惜しい。
あとはブルマの隙間から……そう考えただけで通常の三倍興奮した。俺のサテライトキャノンがバキバキで死にそうなほどカチカチのコチコチだ。
俺はゆっくりとあの禁断の隙間を――
「平馬くん、紫央里。晩御飯なにがい…………」
ガラッと扉が開く。
そこには満里子さんの姿があった。
…………しまった。扉をロックし忘れた。
ベッドで体操服姿の紫央里。
覆いかぶさるようにしている俺。
この状況、ひじょーーーーーーーーにマズい。というか、終わった……。
「………………」
空気が凍る。俺も紫央里も目を合わせられない。
思考が停止し、なにも浮かばない。……なにか言い訳を……無理だ。なに言ってもアウトだろ、これ。
素直に、紫央里とシてましたと言うしかないのか。
いや、諦めるな俺!
別に悪いことをしていたわけではない。
お互い同意のうえだ。好きだから仕方がなかったんだ。
「こ、これは……その」
少しでも言葉を振り絞り、俺はそのわずかな時間で思考を超高速で巡らせた。だが、満里子さんは表情を曇らせ――
「平馬くん……」
「は、はい」
「私も混ぜて欲しいわ!」
「え、あ? ……はいっ!?」
お、親子丼ってヤツ!?
いやいや、ダメだろう。色んな意味で!!
「二人でヨガを楽しんでいるなんて、ずるい!」
「へ? ヨガ?」
よく見ると、紫央里が両手を伸ばしていた。……それっぽいポーズだった。な、なるほど……かなり苦しいが、ヨガでこの場をやり過ごすわけか!
俺もそれに乗ることにした。
「か、母さんもやる?」
「うん。美容の為よ!」
どうやら、満里子さんは美意識が非常に高いようだな。さっきも走っていたりしたし、スタイルを維持するために努力しているんだろうなぁ。綺麗なわけだよ。
そんなわけで、俺の部屋は一時的にヨガ教室へ変貌した。
残念だが……体操服プレイは、また次回リベンジするか。
◆
――なんとか誤魔化せたな。
ヨガを終えた頃には深冬も帰ってきた。真っ先に俺のところへ向かってくるなり、頬を膨らませていた。
「せんぱい、なんで部活に来なかったんですか~! お姉ちゃんも! 部長も!」
「あ……それはだな」
「学校サボったんですね」
ジトッとした視線を向けられる。その通りだ。俺は観念して認めた。
「サボっタ」
「なんでカタコトなんです? なんか怪しいですねー。まさか、お姉ちゃんとデートしていたんじゃ」
バレバレだな、こりゃ。
「そんなところだ」
「やっぱり! 誰も部活に来ないと思ったら……」
深いため息を吐く深冬。半ば呆れていた。けれど、直ぐに笑みを浮かべていた。……おや?
「許してくれるのか?」
「いいえ、許しません。でも――」
「でも?」
「あたしとデートしてくれるのなら許します」
なるほど、それが妥協案というわけか。だけど紫央里が許してくれるかどうか。……あ、ダメだ。あの曇った表情と殺意の波動はマズすぎる。
どうやら、身内であっても許されないようだ。
「すまん。殺されそうなので無理だ」
「……確かに。お姉ちゃん、すごい殺気ですね」
さすがの深冬もビビったようで、逃亡するように退却していく。
ふう、危なかったな。
「倖くん」
「ど、どうした?」
「妹であってもデートしたら浮気と見なすからね」
マジか。肝に銘じてをこう。
そもそも、そのつもりもなかったけどな。
・
・
・
――気づけば“昼”を迎えていた。
昨晩の記憶があまりない。寝落ちしたせいだな。
晩飯を食ったあと、紫央里のVTuber活動に参加。俺はPCを借りて、匿名でサバイバルゲームをプレイ。
ほぼ紫央里と二人きりで拠点を作ったり、物資を集めたりしていた。途中、バンディットをひたすらして他のプレイヤーを狩りまくった。
それからの拠点レイドで時間が溶け、気づけば朝を迎えていたんだ。めっちゃ面白かったな。
「…………今日が休みでよかった」
もう昼か。
あの手のゲームは楽しすぎて時間を忘れてプレイしてしまう。
紫央里の実況のおかげでコメント欄も盛り上がっていたし、投げ銭も稼げていたようだ。ゲームで食っていけるなら最高だなと俺は思った。
俺もサバイバルゲームの実況者になろうかな。
「おはよー、倖くん」
「おはよう……って、紫央里!」
そうだった。今は紫央里の部屋だった。一緒に寝落ちしてベッドで添い寝状態だったっけ。……最高の朝だな。
【お知らせ】
多忙が続いております。
のちほど更に追記します。
前回のアンケートありがとうございました。
多くのコメント嬉しく思います。
それとですが
本日、私原作のコミカライズの電子雑誌が発売しました!
気になる方は「comicグラスト119号」で検索してみてください。
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