優しかった継母の裏切りという情愛の崩壊から、顔に消えない傷を負いながらも玉座を守り抜く覚悟まで、息をもつかせぬ展開に圧倒されました。王妃の「愛したのは権力」という言葉に打ちのめされながらも、感情に溺れず、火傷を負ったまま前線で指揮を執る王太子の姿が非常に峻烈です。私情を殺し「王」としての器を完成させていく過程に、悲劇的ながらも強固な美学を感じます。