第7話:協力作戦? 結局いつものカオス

佐藤太郎は、学校の屋上で弁当を食べながらスマホをチェックしていた。

今日は珍しく平和らしい。


ニュースも「ヒーロー3系統、今日は静か」と出ている。


「やっとまともな昼休みだ…。怪人も悪も休みか?」


すると、突然スマホが震えた。

ファイヤーから緊急LINE。


「太郎君! 大事だ! 今日はシャドウと協力するんだ! チームワークの壁を越えるぞ! 現場に来てアドバイスくれ!」


太郎は箸を落とした。


「協力? お前ら今まで

    散々喧嘩してたじゃん…。マジで?」


現場は街のショッピングモール前。

巨大な触手怪人が暴れていた。

ダークシェイドの新タイプらしい。


チームヒーロー4人(クールはまだ休暇中)がすでに到着し、シャドウもバイクで滑り込んでくる。


ファイヤーが熱く手を差し出す。

「シャドウ! 今日はよろしく! チームワークで一気に倒そうぜ!」


シャドウがマスクの下でため息。


「…ふん。仕方ない。邪魔するなよ。」


ピンクが笑顔で。

「わーい、初めての合同作戦♡ みんな仲良くね!」


太郎は遠くのベンチから見守りながら独り言。


「頑張ってるのはいいけど…絶対無理だろ、これ。」


協力は最初だけ順調に見えた。


ファイヤーが叫ぶ。

「よし、俺たちが前衛! シャドウは後ろから奇襲だ!」


シャドウがバイクを加速。


「了解。…一撃で決める。」


チームが怪人に突っ込み、ファイヤーが熱血パンチを連発。イエローが元気爆弾を投げ、グリーンが分析ビームで弱点を指示。


怪人が触手を振り回すが、シャドウがバイクで横から滑り込み、シャドウキックを炸裂させる!


ファイヤーが興奮。

「おお! いいぞシャドウ! チームワーク完璧だ!」


シャドウが珍しく小さく頷く。


「…悪くない。」


しかし、次の瞬間から崩壊が始まった。


ファイヤーが「みんな、名乗り上げて士気を上げようぜ!」と叫んだ途端、5人(ピンクも含め)が派手にポーズ。


ドカーン! ドカーン! と爆発エフェクトが連続発生。


地面が揺れ、シャドウのバイクが爆風でバランスを崩して転倒。


シャドウがマスクを直しながら低く唸る。


「…邪魔だ。名乗りなんて必要ないと言っただろ。」


イエローが慌てて。

「ごめんごめん! でもチームの伝統だから…!」


グリーンが冷静にフォロー。

「データ上、士気向上率12%…でもシャドウさんの集中力低下率47%。」


怪人がその隙に触手を伸ばしてくる。


「ふはは! 仲良しごっこか? 笑わせるぜ!」


ファイヤーが焦る。

「くそっ、もう一回連携だ! ロボ小型モードで…」


シャドウが即座に反対。


「ロボなんか出すな。俺のキックで十分だ。」


二人が睨み合い、攻撃タイミングが完全にズレる。チームのロボ腕がシャドウのバイクを軽く掠め、シャドウのキックがチームの足を引っかける。


怪人は余裕で後退しながら笑ってる。


太郎がベンチからスマホで通話。


「おいファイヤー、協力って言ってもお前ら性格違いすぎだろ! シャドウは単独派なんだから、指示出さずに任せろよ!」


ファイヤー「でもチームワークが…!」


シャドウ「…お前らの熱血が邪魔なんだよ。」


そこへキラキラ光が降ってきた。


魔法少女戦士の3人だ。ラブリー・ハートが両手を広げて飛び込む。


「みんなー! 喧嘩しちゃダメだよ! 仲裁に入るね♡ みんなで友情パワーで協力しよう!」


フレンド・ブルーが冷静に。


「ラブリー、ちょっと待って…」


ドリーム・イエローが元気に。


「わーい、5人(+3人)合同だ!」


ラブリーが杖を振り回し、キラキラの輪を作って皆を囲む。


「ほらほら、手を繋いで! 友情の絆で怪人さんも浄化しよ♡」


ファイヤーが戸惑いながら手を出す。

「お、おう…魔法少女も協力してくれるのか?」


シャドウが即拒否。


「…手を繋ぐとか、絶対嫌だ。」


しかしラブリーが強引にシャドウの腕を掴み、ファイヤーの手も無理やり繋ぐ。


「えいっ! みんな仲良しー!」


次の瞬間、ラブリーの浄化ビームが暴発。


輪の中のエネルギーが暴走し、チームの爆発エフェクトと混ざって大規模キラキラ爆発が発生!


ドカーン! キラキラキラーン!


シャドウのバイクが光の渦に飲み込まれ、ファイヤーのロボが半透明にキラキラ光り、ピンクが「きゃあ♡ 綺麗!」と喜んでる間に全員吹っ飛ぶ。


怪人がその光景を見て大笑い。


「なんだこれ! ヒーロー同士で自滅かよ! 最高だぜ!」


太郎がベンチから立ち上がり、叫ぶ。


「だから言っただろ! 仲裁入ったらもっとカオスになるって! お前ら3系統、協力以前の問題じゃん!」


結局、怪人は笑いすぎて隙ができ、シャドウの単独キックとラブリーの浄化ビームが偶然同時に当たって倒れた。


怪人が消えながら

「……お前ら、協力とか無理だろ…」

とボヤく。


戦いが終わると、ファイヤーがへたり込みながら。


「協力…頑張ったよな…?」


シャドウが立ち上がり、バイクを起こして去り際に一言。


「…二度とやるな。」


ラブリーが涙目で。


「友情パワー…足りなかったかな♡」


太郎は瓦礫の山の前でため息。


「正直、協力しようとする努力は認めるけど…結果これかよ。ヒーロー3系統、多すぎだろ。要らなくない?」


市民たちが後始末を始めながら、遠くで拍手。


「ヒーローさんたち、今日もお疲れー!(でもまた被害デカいわ)」


太郎は家に帰る道中、独り言。


「次は絶対巻き込まれないようにする…って、絶対無理だよな、これ。」


悪の本拠地ではダークロードが腹を抱えて笑っていた。


「ふははは! あいつら協力したら自滅するとは! 次はもっと煽ってやろう!」


3系統の「協力作戦」は大失敗に終わり、太郎の筋肉痛予備軍が増えた一日だった――次回へ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る