ブラック企業に追われた元社畜・神宮寺悠馬が、神話オタクとしての知識を武器に立ち上げるのは――
現世で傷ついた神々が集う『日月神事相談所』。
この“相談所”という設定がまず抜群に面白く、神々の悩みを現代的なロジックで解決していく構造が、日常系と伝奇アクションの絶妙な融合になっている。
居候する太陽神は引きこもり、月神はちょっとエッチで、風神は暴れん坊。
割烹着のお義母さんのご飯を囲むアットホームな空気の裏で、狂信者の軍勢や八岐大蛇の怨念が迫るというギャップが心地よく、
“日常を守るために戦う”というテーマが作品全体を貫いている。
悠馬が胸元の【日月之印】を解放し、
「理不尽に誰かが犠牲になる環境(システム)を俺がすべて調停する」
と宣言する瞬間、物語は一気に現代伝奇アクションへと加速する。
神話知識と社畜時代の経験を武器に、神々の問題を“構造的に”解決していく姿が痛快で、相談所という舞台がドラマとアクションの両方を支えている。
第一神代篇、第二神代篇『月神境界戦』を経て、ついに第三神代篇へ突入。
アットホームな日常の裏で火花が散る、絶対不殺の現代神話ファンタジーとしての厚みが増し続ける一作。