あやまたない世界。
努力することなく魔法でつねに最上のものが手に入れられる世界。
それは無限遠に世界を広げてくれるはず。
けれども、である。
主人公はそんな世界に「否」を申し立てている。
間違いがない、というのは、すでに正解のある問題に対して通用するものだ。
魔法は「正解」をくれる。
だったら、まだ人類が「正解」を見つけられていないものは?
間違いのない世界というのは、案外、窮屈なのかもしれない。
「正解ではないもの」のなかのいくつかは、たぶん、いまだ人の知らない、別の「正解」への扉かもしれないのだから。