「好きな人のために町を滅ぼしてでも生きてほしい」と願うアッシュの純粋な告白が、マリーにとっては「自分に生きろと言ってくれた大切な人や、その周囲の人々を守るために命を捧げる」という最大の動機になってしまうプロセスの皮肉さと美しさに、深く胸を締め付けられました。
「説得」が裏目に出る悲劇的な構成が凄い。
古書店の幼女アナが語る「マリーは自分に生きろと言ってくれた人こそ、生きて欲しいと思った」という一言がこの作品のすべてを物語っています。
アッシュの命がけの愛の言葉が、皮肉にもマリーに「命を懸けてこの町を守る」という覚悟を決めさせてしまう。この愛のすれ違いが生む絶望感がすさまじく綺麗です。