第10話 対人最強の人間

        「始めようか⭐️」


 俺は剣と短剣を拾い上げる……どちらも刃が付いている。


 短剣をヴァニタスの渦の中に……いや、虚無の中に入れる。


 それを見ていた、ルイルが満足そうに頷く。


「真剣である事を心配しないね⭐️覚悟が決まってて好みだよ♪」


「じゃー始めようか⭐️ヨーイ……ドーン!」


 ルイルと俺の間に静寂が訪れる。


「あれ?仕掛けて来ないのかい?」


 ルイルの能力はストーリーでも判明していない……分かるのは、奴のナイフ捌きは超一流であることだけ。


「なるほど、なるほど僕の[固有魔法]ご分からないから警戒しているのかい⭐️」


 奴の手には何も構えられていない、チェスターコートを見に纏い、腰には小さめのポーチ。


「しょうがないなぁー僕から仕掛けるか⭐️」


          その刹那


ヒュン ヒュン ヒュン


 ポーチから出したであろうナイフが、風を切り裂きながら、俺の眼前まで迫る。


「ヴァニタス!」


 ヴァニタスが寸前で、ナイフを右手で全て掴む。


 掴んだナイフが塵となって消えていく、幻影系の[固有魔法]か?


 ルイルはどこだ!ヴァニタスの腕で一瞬だが、目線が切れた瞬間……奴はきえ。


「バァ!ココだよ⭐️」


 右から聞こえる声、その瞬間に繰り出される回し踵蹴り。


グハァ?!


 モロに食らったがまだ動ける……手加減されている。


「その腕、やっぱ強いねぇ。ただ使い方がワンパターン過ぎるなぁ⭐️」


「しかも、君自身の問題もあるけど腕でできた死角を相手に使われたら、駄目でしょ。」


 ルイルがニヤニヤしながら、立っている。


「ご丁寧に手加減まで、ありがとうございますね!」


「あくまで模擬戦、に過ぎないから⭐️」


 ふざけやがって、人を一々苛立たせる奴だ。


 アイツの魔法はなんだ?幻影?いや、違う確かに実態があった。


「なんか、考えてるっぽいけど、行くよ♪」


 ルイルが木製の短剣をポーチから、出しながら走ってくる。


 魔力の身体強化のみのステゴロか?なら俺の独壇場だ!


「ヴァニタス……合わせろ」


 お互いに距離を詰めて、剣を交える瞬間。


 ルイルがポーチから、ビール瓶を出し俺の方に向かって、短剣の柄で叩き割り目の前にガラス片が広がる。


「プレゼントダーヨ⭐️」


「クソが!」


 手をクロスさせ、ガラス片から顔を守る。


 このまんまだと、またモロに食らう!


「ヴァニタス! 奴を拘束しろ!」


 俺の両サイドから伸びていく、ヴァニタスの腕。


「無駄だよー♪」


 ひらけた視界で見る。


ドス ドス ドス ドス


 ヴァニタスの腕の筋肉を正確に削ぎ落とす。ヴァニタスの腕がダランと倒れる。


       サシでの斬り合いだ。



 武器のリーチは俺にある!上段からの振り下ろしなら、俺の方が先に届く!


ドン!


 ルイルの回し蹴りが、腹に突き刺さる。


 その後手に持っていた、短剣を捨て俺の襟を両腕で掴む。


 強烈な膝蹴りが俺の顔を撃ち抜く。


 俺の顔面目掛けて飛んでくる。


バコン!


 意識が遠くなる…………いや!まだだ!


 足を動かして蹴り返そうとしたが……動かない?!


「足元注意ですよ⭐️」


「土属性のアーストラップですよ⭐️」


 足が土で固められ、ルイルが憎たらしい笑みを浮かべる。


「詰みかよ………」


「えぇ、詰みですね⭐️」


 魔力は……まだある。


「ヴァニタス!持ってけ!」


 ルイルの顔から笑みが消える。


「へ!?」


ガシ!


 俺の魔力を吸い肥大化した、ヴァニタスの腕がルイルを捉える。


「おっと⭐️これ好きなとこに、召喚できる感じかい?」


 時間稼ぎには付き合わない…………


「締め上げろ」


 ルイルがヴァニタスの手で首が締め上がっていく。


[終わりだ!]


「そ、それ、は、どうかな?」


 苦しそうにルイルが言う。


シュン ドサ!


 ルイルの拘束が解かれる……右腕の袖に暗器?!


「結構良かったよ⭐️ それじゃ、おやすみ!」


     ルイルの手刀が俺の首を狩る。


     俺の負けか………意識が落ちる。




    「君は前の子達より期待できそうだ」






 目が覚めると、知らない天井でもないな青空が広がっている。


「俺死んだのか………」


「なぁーに馬鹿なことを言っているだい⭐️」


 寝たまま横を見ると、座って空を眺める、ルイルとルイルをポカポカと叩いている[ルナ]の姿……


「ルイルが居るのは分かる……ルナが居るのはなんで?」


 ルイルがこっちを向いて言う。


「君が見当たらなくて、探し回ってたら見つけたは良いけど、僕に倒された状態で今がこの状況さ⭐️」


 なるほどな、ルナには何も言っていなかったもんな。


「彼女のこと止めてくれないか⭐️流石に痛いよ!」


 ルイルが最後だけ真剣そうに言う。


「ルナ、やめてやってくれ俺が模擬戦を頼んだ」


 ルナが納得いってなさそうに言う


「もっと安全に訓練することもできるはずです!」


「それで、ボロ負けしただけだよね!ルイル君」


「ルナ、もっとやって良いぞ!」


「はい!もっとやりますね!」


 流石に冗談だよ?!ルナさんや!


 ルイルが、面倒だと言わんばかりに立ち上がってルナから逃げながら話す。


「君の強さなら、少し鍛えれば学園トップ狙えると思うよ⭐️」


 その後に「後2年もあれば十分だ⭐️」と言う。


 最強からのお墨付きで、ひとまず安心できるが違和感を感じる。


 ルイルが右腕を庇いながら、歩いている気がする。

 

 俺は何もしていないのに………まぁ良いか!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


やっぱり戦闘シーンを面白く描くのは難しいのでしょうか?

説明っぽい感じになるんですよね!


さぁてルイルの右腕何があったんでしょうね……


そろそろ一章が描き終わりそうです!


❤️で応援 ⭐️で称える コメントもお待ちしています!





 









 


 




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