第46話 コイントス

 50日を過ぎた時。その感覚は偶然訪れた。

ブルーの斬り込みを大きくよけたユーキが、牽制で石を投げた。

反射的に薙いだ。石は真っ二つになって地面に落ちる。


「お、大将できたじゃん。それだよそれ。」


「え、今の???」


半信半疑で自分の手を見るブルー。


「今の感覚忘れるな。それが気を乗せるって事だ。」


「うん、ありがとう、ユーキ。」



そして100日目。


「いやいや、大将。ほんとあんたの飲み込みの早さには驚くよ。」


「ありがとうございます。」


「今日は、卒業試験? つーかそろそろ俺らも里帰りしたくってね。そろそろ教えたことができるかどうか確認したいと思う。」


「それなら、あの日みたいに3対1でやらせて欲しいです。」


「大将、やる気あるねぇ。イチカ、フタバ。頼む。」


ハイと返事をして二人が木刀を取る。


「魔法あり?」


「いいぜ、好きにやりなよ。ただし、殺し合いじゃないんだから、殺傷力の高い魔法は禁止な。あと飛んで手の届かないところからの攻撃も無し。体術を使えるようになったかの確認にならないから。」


「そうね、よろしくお願いします。」


「この木の棒、手裏剣代わりにするよ。当たったら負けでいい?ブルーさん。」


イチカが細い木の棒を見せる。


「わかりました。よろしくお願いします。」


「んじゃいつでもいいぜ、スタートの合図は大将が出しな。」


「それなら、このコインをなげて床に落ちたらスタートで。」


「オッケー。お前らも良いな。」


イチカとフタバがうなずく。


ブルーは深呼吸をしてコインを右手に持つと、親指で強く弾く。

コインはクルクル回り上空に上がると、そのまま地面に落ちた。


チャリーン!

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