第28話 お主を喰らえば我が傷も癒える

「竜とエルフの娘よ、よく来た。」


鏡が、というより鏡の中の何かがしゃべった。


「あなたは何者ですか?」


「我が名は冥竜“ダークドラゴン”」


ものすごい眼力だった。誰も動けなかった、、、ブルーを除いて。


「僕が“竜とエルフの娘”?どういう意味?」


「言葉通りだ。何も知らないようだな。グフフフフ。」


ダークドラゴンと名乗った者は目を細めてブルーを見る。


「我がもとに来い。お主を喰らえば我が傷も癒える。」


「そういうことはやめて欲しいです。あとあちらこちで吹聴するのもやめてください。」


「ぐはははは! おもしろい娘だ、青竜公によく似ている。」


バリーン!


次の瞬間、大きな音がおきた。宮廷魔術師の姿が見えない。横にあった窓が破られている。


音でみなの呪縛が解けた。イチカは鏡に向かって、テーブルの上にあった燭台を投げつける。燭台があたって鏡は蜘蛛の巣状に亀裂が入る。


ユーキが窓に駆け付けると、空中に浮いている宮廷魔術師が見える。


「この借りはいつか返すぞ。」


右手を抑えながら、宮廷魔術師は暗闇へと消えていく。


「追うな。」


ロイが止める。


「邪気、止まりましたね。」


粉々になった鏡を指でつまむブラッド。

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