冒頭の惨劇と歌の対比が非常に印象的で、強い導入となっていました。異能者と非異能者の対立構造や「鎖名」という設定も分かりやすく、世界観への没入感が高いです。シェルターでの共同生活の描写が丁寧で、キャラクター同士の関係性に温かみを感じられました。しかし終盤のローレの裏切りが明かされることで、一気に緊張感が跳ね上がり、物語の方向性が鮮明になります。先の展開への期待を強く抱かせる、完成度の高い序章だと感じました。
過酷な歴史「慟哭時代」の影が差す世界で、身を寄せ合って生きる少年たちの絆と、その根底を揺るがす戦慄の裏切り。静かな夜明けの描写から一転、ラスト一行で物語の温度が凍りつくような、鮮烈な物語。異能者と非異能者を分かつ「鎖名」という残酷な設定が、リヒトたちの置かれた不遇な立場を浮き彫りにしています。