第四章までを拝読しました(プロローグを含めて5話分)。会議では冴えない相談室主任の目黒が、屋上で煙草に火をつけた途端に顔を変え、「調整しまーす」と軽く言う落差が、この作品の看板になっています。第二章の『絆の家』では、廊下の腐敗臭と理事長室のアロマの対比で貧困ビジネスの構図を一目で見せていて、永田の「社会的養護」という言い分に妙な理屈が通っているのが怖いところです。血圧を測る一瞬で看護師の上野が異常を読み取る描写など、医療の知識を「裁き」の側に転用する仕置人ものとして楽しめました。第三章で上野が正義感から一気に冷たい側へ振り切れる変化はやや急に感じましたが、第四章の賑やかな相談室の日常との対比が効いていて、表と裏の二重生活の行方が気になります。