この作品の読後に思い浮かべたことは、広島平和記念館の"被爆再現人形の撤去問題"という論争だ。怖すぎるから展示を撤去せよという撤去派の主張の本音は、"知らないでいる幸福"を得たいという欲望だったと思う。一般論として「無知の幸福」を満足させようとする行為によって得られる利益とは何だろう? その実現手段は常に暴力ではないか? この作品はそんなことを考えさせくれた。ちなみに撤去問題についての世論調査によると、展示継続が61.3%、修正継続が23%、撤去が10.3%である。