この作品、設定の盛り方が完全に“やりすぎ”なのに、読んでいると不思議と「むしろ足りないものある?」みたいな顔になってきます。美少年メイド、IQ143、空手の達人、しかも伝説の勇者。普通なら会議で止められるはずの要素が、ここでは全員フリーパスで入場して大宴会しています。なのに、ただのネタ小説で終わらず、夢の不穏さや神話の気配がちゃんと芯になっているのがうまい。笑える、強い、かわいい、そして妙に続きが気になる。設定の過積載を芸にまで昇華した、かなりおいしい一作です。