ループものを読むたびに、ふと考えてしまいます。
時間を巻き戻した本人にとってはやり直しでも、もし巻き戻る前の世界がそのまま残っているのだとしたら、そこにいる人たちはどうなるのだろう、と。
主人公にとっては過ぎ去った時間でも、その世界に残された人たちにとっては、その先も人生は続いていくのかもしれない。
そんなことを考えているうちに、ループものではありませんが『ドラゴンボール』の未来トランクス編を思い出しました。
トランクスが過去へ向かい、悟空たちを救ったとしても、悟空がすでに亡くなり、人造人間によって荒廃したトランクスの世界そのものがなかったことになるわけではない。
さらに別の時間軸には、過去へ向かおうとしたトランクスがセルに殺されてしまった世界まで存在している。
過去へ戻ればすべてをやり直せるように見えて、その裏には「やり直されなかった世界」が残っている。
この作品を読んでいると、そんな物語の外側にある時間にまで想像が広がりました。
ループした本人がこれからどうなるのかだけでなく、その前の世界に残された人たちはどうなったのだろう。
読み終わったあとも、そんなことを考え続けてしまう作品でした。