意図せずに周りがスローになる現象に悩まされる僕。
動きが遅くなり、声が低くなり、表情が凍りつく。
周りは僕についていけないと離れていく。
一緒に同じ時を過ごせない苦しみを、誰も理解出来ない。
……そう思っていたのに。
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時間の流れがスローになる。
意図的に使えたら便利な技能も、制御できないとここまで不便になるとは。
恋愛模様もさることながら、前提の説明が巧みだと感じられた。
ランダムに発生する現象のために、常に後手に回らざるを得ない主人公の「僕」。
不憫ではあるものの、彼の振る舞いが最後にスローモーションを引き起こすという構図が、切なくも美しい。