一見して粗雑です。本作はそんなエッセイです。
読みにくいかもしれません。
意図がわからないかもしれません。
物事が並んでいるだけかもしれません。
でもそれが、こんなにも面白い。
理由は、わかりません。
おそらく、受け取り方は人によるのでしょう。
内容の新奇性は特にないのです。
視点が特異、というわけでもありません。
ただ私なら、とてもこうは書けない。
作者の他に、こう書ける方はいるのでしょうか。
想像が、できません。
ドキュメンタリーのサブジャンルに〝ダイレクトシネマ〟というものがあります。
インタビューなどの外挿的な言葉もBGMも排した撮影場面の集積物として作品を作る手法です。
なぜか本作には、そんな印象があります。
主観も感想もたくさん入っている文字で書かれた作品なのに、です。
自分は、どう思うか。
それを見つけるために一読されるのも良いかと思います。
だって世の中には、そんな気さえも起こらない文章が溢れているのですから。