このシチュエーション、なんて哀しいのだろう…
最初にページを開いたときに感じた印象は、まるで自分が主人公になったかのような気持ちによって、少しずつ変化していきました。
それを可能にしてくれたのが、物語にさりげなく配置された食べ物。
そこには湯気や匂いが届いてきそうなぬくもりがあり、動揺を抱える主人公とともに癒されていくかのようでした。
元来、男というものは女性ほど気が回らず、不器用な面がどうしてもあるもの。
それでも自分の気持ちに忠実になって、精一杯向き合っていく主人公に惹かれました。
むしろ不器用なくらいのほうが、親近感をいだきやすいのかもしれない。
そんな印象を受けました。
どこを開いても、そこにはやさしさとぬくもりがありますので、安心して物語にひたることができますよ。
読んでておなかがすくかもしれませんが、物語に出てくる料理があなたの空腹も心も満たしてくれることでしょう。