新年のおめでたい時節には、お餅やおせちを食べるというのが世間一般の風習ではあります。
が、一方でお餅はさておき、おせちの方は食べる機会がめっきり減ってしまったという方もそれなりに多いようです。
おせちを用意するのが金銭的に苦しかったり、豊富な品数を用意するのが大変だったり、地味めなラインナップであることから個人の好みに合いづらかったりと、背景理由は様々あるようです。
おせちだけに、世知辛いですね。
そんなわけで、お正月の日だからと言って、特別な食事を用意しないという人も、最近では珍しくなくなってきているのでしょうね。
本作品の主人公もそんな一人で、年初めの最初の一食としてチョイスしたのはカレー味のカップ麺です。
おぉ、めちゃくちゃ日常。
少しも特別感がない。
お正月の特別感が微塵も感じられないチョイスというのが、現代らしい世相、価値観を反映しているようで、個人的には少々心苦しいものを感じたり。
しかし、その特別感を排して俯瞰すれば、「寒いから温まるものを食べる」という、至極真っ当な欲求の元にカレー味のカップ麺は選ばれたのです。
体が求めちゃったのならしょうがない。
食わねば。
特別な日に食べる、何でもない日常の食。
一見するとちぐはぐなミスマッチに見えるからこその特別感と日常感を、本作から感じ取ってみてください。
あ、読み始める前に是非カレー麺にお湯注いでおきましょう。