「祈り」と「暴力」、そして「嘘」を対比させながら、少女アリスの思想が形成されていく流れが非常に美しかったです。特に、聖女エルザの“白”と、ジークの“黒”を対照的に描いた場面が印象的でした。理想だけでは世界は変わらないという冷徹な現実が、幼いアリスの視点を通して鮮烈に伝わってきます。また、クストに憧れるクリスと、同じ光景から別の答えを導き出すアリスの対比も秀逸でした。「英雄を死んだことにする」という発想が強烈で、この先どんな“偽りの平和”が築かれていくのか、とても惹き込まれます。
「祈り」ではなく「嘘」で戦争を止めるという思想が、非常に印象的な導入です。主人公アリスの冷徹さと覚悟が、短いプロローグの中でも鮮烈に伝わってきます。クストとの取引は緊張感に満ちており、物語のスケールと重さを感じさせます。“ネームレス”という設定も魅力的で、今後の展開への期待を高めます。この先、嘘がどのように世界を変え、そして壊すのか非常に気になる作品です。