当たり前ですが、音楽って楽しくてアツくなれるんですけど、やっぱり小説でも変わらないですね。
必死になるものを見つけることって高難易度な行為だと思います。高校生なら尚更。
ですが、この作品は何か誇れるものを自分で手に取りたい! と意欲を掻き立てる作品です。
行動の動力源となるものが愛なのか知名度なのか、軸は人それぞれでしょう。個人的意見ですがこの作品は愛と絆のように感じました。
非常に完成度の高い良質な作品です!
音楽好きならスラスラ話が入ってくるんじゃないでしょうか? 今まで音楽してなかった人も「これを機に」と決意するには十分なお話ですよ!
是非。おすすめのひと作品です♬
高校最後の晴れ舞台「文化祭」を前に、バンドを組んでいた幼馴染から別れの言葉を告げられた主人公。
彼女に見捨てられ、失意のどん底にあった主人公に声をかけたのは、同じクラスのスクールカースト上位のギャル。
彼女の励ましを受け、新たなバンドを組む事になった主人公……でしたが、成り行きで声をかける事になったのは一癖どころか癖ありまくりの面々ばかり。
無茶苦茶な状況の中で、主人公は再び音色を轟かせる事ができるのでしょうか……?
音楽において必要不可欠な『音』という要素が使えない、『小説』という創作方法。
そんな条件の中でも、この作品は困難をものともせず、主人公を中心とした熱のこもった描写や音楽にかける強烈な思い、そして確固たる技術のもと、見事に『音』を描いています。
それはまるで、読み手の心の中に思い思いの音色が響く、ライブステージのようなもの。
強烈な個性を持つ面々が同じ旗の下に集い、思いを結集させて音を響かせる――そんな『バンド』の素晴らしい姿がありありと浮かんでくる描写が、今作の見所の1つかもしれません。
そして、そこに至るまでの様々な山あり谷あり、ラブコメあり、そしてちょっとした痛快な『ざまぁ』ありの展開も、魅力的な所。
それぞれの『癖』が結集していく流れは、まさに青春そのものです。
彼らが『吠える』音色は、どんな結末を響かせるのか?
皆様も、是非彼らのライブへお越しください。
テンポが良いです。メンバー四人が揃うまでの流れに無駄がなく、一気に読めました。
一番強いのは音楽室シーン。美咲が突き落とし、屋上の生音ベースで感情を吐き出し、如月さんの「超エロかったし」で拾い上げる。この落差が一話の中で綺麗に完結している。真空管が温まる微かなノイズだけが静寂の中に響く。の一文で湊の時間が止まった瞬間が伝わってきました。
キャラクターの配置が上手い。全部コメディとして機能しながら、同時にメンバー間の力学を作っている。コキアの流れは笑いました。
音楽描写にも手を抜いていない。湊がオタク早口で語るところ、知識が人物造形と一致していて浮いていない。
美咲が一話で退場したきり戻ってこないのが気になります。続きを楽しみにしております。