エリスを労り、慈しみの言葉をかける。その裏では常に機械的なログ処理がリリアの内部で走っているはずなのに、表層として現れる振る舞いはあまりにも自然で、むしろ人間らしくさえ感じられる。
だからこそ、その優しさの一つひとつに、空虚さと冷たさが滲む。
自らの望む形に調律された存在と対話することの歪さと、なお得られてしまう充足感や安らぎ。エリスの望みと渇望だけで作られた関係の薄さとリリアに込められた感情と祈りの重さ。
この両立が、矛盾が、1人と一体の関係の魅力へと昇華されていると思いました。
高度に発達した人工知能にとって「愛」という概念がどのように定義されるのか――
それが計算結果なのか、それとも別の何かへと変質していくのか、今後の展開が非常に気になります。