歴史書の直後にアップルパイの香り。この温度差だけでこの平和には裏があると伝わります。寝物語と歴史書でリンチェとアモンデルの善悪が逆転している構造が巧い。どちらが真実かを語らないことで、この集落が敗者の末裔だと静かに浮かぶ。「15歳になったら教えてやる」の繰り返しが爆弾として効いています。聖鯨の背中、街に行けない理由、全部がそこに集約されている。最後の一文が過去形なのが怖い。もう浸かっていられなくなったと、読者はわかる。続きも楽しみに読ませていただきます。