研究に身を投じる大学生二人は月読峠に巻き起こった不思議に知らず足を踏み入れる。押しに弱い青年と自由奔放な女性、一歩希と葵の二人組の日常は騒がしく、お互いを知るからこその遠慮のない会話は楽しく、この短編だけでもよりもっと二人の関係を知りたくなってしまいました。ところが、二人の日常は一つ出会いで変わってしまう。冒頭の楽しい雰囲気から、少しずつ静かに不穏な空気が近づいてくる――どこかさびしくて、悲しくて、最後にぞくっとする。等身大の人の温かさと冷たさ、不思議さ、人間の魅力が詰まった作品でした。
クールな青年、イブキと、奔放な研究インターン、葵さん。物語は、舞台となる町・月見峠で、この二人が新種の蛇の化石を発見して数日という、ワクワクするような導入で始まります。そんな二人に、謎めいた少女、北窓和子が声をかけてきたことから、まさに人知を超えた道筋へと導かれ……。どうか「結」までお読みください。全てが解ります。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(251文字)
イブキと葵の前に現れた、クレープが食べたいという女性。彼女との出会いが、奇妙な体験へと繋がっていく……。月読峠という不思議な地で、大学生たちが目にするのは、科学では解明できない怪奇現象か。それとも、誰かの強い思いがもたらした奇跡か。あなたもぜひ、この不思議な世界をお楽しみください。
クレープを探す少女との出会いが、大学生たちの日常に静かに波紋を広げていく。化石発見の余韻と、町のざわめきが交錯する中で描かれる、ささやかな怪異譚。ほろ苦くも温かな余韻が残る、非日常と青春の交差点を描いた一編。