異星生命体「カルナ」に侵食され、白化した四国。唯一の生命線である瀬戸大橋を守るために投入される兵器「スサノヲ」。この設定だけで痺れるSFファンも多いはず。
特筆すべきは、単なる怪物退治に留まらない「カルナ」の生物学的リアリティと、日本神話をSF的ガジェットに落とし込む構成の妙です。18歳の少女・美桜が、肉体的な限界と精神的な重圧に晒されながらも、機体と同調(シンクロ)していく描写には胸が熱くなります。
冷徹ながらも筋の通った小田桐司令のセリフや、緊迫感あふれる戦闘シーンの解像度が非常に高く、読み進める手が止まりません。緻密に組まれた世界観の中で「人間とは何か」を問いかける、令和のロボットSFの良作です。