第2話:ワナビは無敵
「さて妹よ、お兄ちゃんな、実はワナビなんだ」
「わなび?」
「プロの作家を目指して小説を書いてる人のことだよ」
「あー、そう言えばお兄ちゃんって小説を書いてたねぇ。でもそれとマンション管理士と一体何の関係があるの?」
「では、ここでさっき買ったマンション管理士テキストに載ってる資格試験の合格率をご覧ください」
「えーと……え、10%前後だよ、お兄ちゃん!」
「うん、そうなんだ」
「10人にひとりしか合格しないなんて、よく受ける気になったね、お兄ちゃん」
「まぁ正直、資格の世界なんて今まで全然知らなかったから、この合格率が高いのか低いのかもよく分からなかったこともあるんだけど……お兄ちゃんな、むしろこの10%っていう数字を見て『イケる!』って思ったんだ」
「ええっ、なんで!?」
「だって小説の新人賞の受賞確率なんて0.1%とかそんな世界なんだもん」
「そこと比べちゃったの!?」
「そんな世界で何年もやってみなさいよ。10%なんてボーナスステージだぞ?」
「数字のマジックにすっかり騙されてるよ、お兄ちゃん!」
「しかもカテエラなし、最近の売れ線なんかも気にすることなく、ただテストでいい点数を取れば合格なんて、本当にそんなのでいいんですかありがとうございます!って感じだったよ」
「無敵かな、お兄ちゃん」
「無敵というか、めちゃくちゃ前向きなアホだね、うん」
「ちなみに合格点はどれくらいなの?」
「ここ10年くらいは50問中35点から40点の間だね。これも最低35問的中しなくちゃじゃなくて、10問から15問ぐらい間違っていいんだと何故か楽観的に考えてた」
「テキストもさぞかし『怖いもの知らずのアホが来たぞ!』って感じでびっくりしただろうね!」
次回『資格が欲しけりゃ創作者になれ』に続く
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