バレンタインを百貨店の新企画にしてしまうヒロインの商才が、とても魅力的です。チョコレエトを「甘い恋の贈り物」として描きながら、同時に売り場づくり、宣伝、客層の開拓へつなげていく展開が面白く、百貨店経営ものとしても面白いなと感じました。そして何より、仕事では強気な奈江が、夫・朔之介の前では不器用に照れてしまうところが可愛い。夫婦というにはまだ少し距離がある二人が、商売とチョコレエトを通して近づく余韻が良いです。本編が公開されたら是非読みたいと感じる、軽やかで楽しい特別編でした。
時代に流されるだけの結婚だったはずなのに、商いと出会い、自分の足で立とうとする奈江の姿に胸を打たれます。静かだけど、芯の強さが残る物語。