第44話 クリスマスの約束
体育祭から二ヶ月半が経ち、世間はクリスマス一色に染まっていた。
「明日のクリスマスさ! どっかで集まらない?」
「ごめん、私彼氏との約束があるんだ!」
学校に登校して、教室に向かう間も廊下でクリスマスの予定を話し合っている声が聞こえてくる。
みんな浮かれてるな……。
まあ、浮かれる気持ちもわからなくない。
明日は十二月二十四日、クリスマスイブであり、冬休み始まりの日だからな。
ああ、家のリビングに飾ってあるクリスマスツリーの靴下の中にゲームソフトくださいっていう紙を入れたら親切なサンタさんがプレゼントくれないだろうか。
もうサンタさん小学六年生から来ていないんだが。
おかしくないか。
俺はそんなことを思いつつ教室に入ると。
「昴ー!! おはようー!! 元気か!?」
まず一番に武蔵が元気一杯の声をあげて自分の方を俺の方に回してきた。
「よう、武蔵お前なんだか嬉しそうだな」
「ん? ああ! だってクリスマスだぜ! それに冬休みだしよ! もう最高だぜ!!」
「あ、そうだ。クリスマスっていえばお前の家、もう何年サンタさん来てない?」
「は? サンタさん? んなもん実在しないだろ!」
サンタさんが実在しないだと? こいつ何言ってるんだ? バカなのか?
「おい、お前成績の割にはバカだよな、サンタさんいないとかお前人様に出したら笑われるレベルだぞ」
「お前……それまじで言ってるのか?」
武蔵がなんだか俺の発言に若干引いた様子を見せていた。
「黒沢! ちょっと集合!」
「ん? ああ、わかった」
すると教室の窓付近に集合していた男子が武蔵のことを呼んだため、彼は俺に礼をしてまだ付近に向かって行った。
「昴くん、おはよう! 最近寒くなったわね!」
俺は彼があちらに行ってしまったので、席に座ろうと思った時、武蔵と入れ違いに赤いマフラーを首に装備した姫野さんが教室にやってきた。
「おう、姫野聞いてくれよ! こいつ、高校二年生にもなってサンタさん信じてるんだぜ?」
「あら、それほんとなの?」
「え? サンタさんって実在しないの?」
姫野さんは、俺の顔を見るなりその場で爆笑し始めた。
「うふふ、あなたのご想像にお任せするわ! 全くあなた可愛いいんだから」
「はあ? そういうこと言うのやめてくれよ!」
「うふふ、いいじゃない!」
姫野さんは俺の頭優しく撫でてきたので、俺はその手を払いのけた。
そうこうしているうちに、いつのまにか、武蔵が教室からいなくなっていることに気がついた。
「そうだ! あなたクリスマス空いてる?」
「うん、空いてるけど?」
「じゃあさ、せっかくクリスマスなんだから私たちとどこか出かけない?」
「それって……」
クリスマスデートってこと!?
いや、デートじゃないな私たちとって言ったからな今、彼女は。
「ええ、クリスマスパーティよ、昴くんと黒沢くんを誘えればいいと心愛と話していたのだけれど思ったのだけれどあなたはどう?」
「わかった、参加するよ」
「それじゃあ後で黒沢くんにも伝えといてくれないかしら?」
「わかった、伝えておく」
姫野さんは窓らへんで男子数人と話している武蔵を見て俺にお願いをした。
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