• マイページ
  • 小説を探す
  • ネクスト
  • 書籍化作品
KADOKAWA Group
  • ログイン
  • 新規登録(無料)
蔦の輪

蔦の輪

をはち

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★7
3人が評価しました
本文あり
日付が新しい順

本文ありのおすすめレビュー

  • 小野塚 
    1978件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    蔦の蔓で作られた永遠

    誰そ彼刻の田舎の畦道を一人、歩く男。
    突然の不調に慄き…周囲を見渡すと、まるで
    絵に描いたような蔦の絡まる 古い便所 が
    視界に飛び込んでくる。天の助けと、そこを
    利用するのだが…。

     作者の端正な文章が 違和感 を払拭して
    正常性バイアスに更にバイアスがかかる。
    この手腕たるや、御見事!
    何故…? そんな事はいつの間にか文章の
    文字と文字との間にこぼれ落ちてしまう。

    漸く人心地ついた男を脅かすノックの音。
    まさにホラーの醍醐味であろう。
    何度も何度も執拗にノックされる戸。
    途方に暮れるも、勇気を持って開けた先の

       糸瓜。

    不条理?否、そうではない。ここからの
    畳み掛ける様な展開と戸惑いとに、思わず
    眩暈にも似た感覚を持て余す事になる。

     間違いなく、これはホラーだ。

    蔦に絡み取られた呪縛の連鎖は大きな輪を
    形作る。それは輪廻であり呪縛でもある。

    • 2026年3月10日 22:16