全話読ませていただきました。
ニルヴァーナやロックンロールという言葉は、
とても強い名前だと思います。
でも、この作品で良かったのは、
その名前だけで終わらなかったところでした。
最初は憧れや借り物の言葉から始まっていても、
ハナたちAnubias 7が鳴らしていくものは、
少しずつ彼女たち自身の音になっていく。
うまく言えない不満や、
どこにも置けなかった寂しさや、
笑ってごまかせない反発みたいなものが、
ちゃんとそこにありました。
ロックって、正しい知識よりも、
その人が何を鳴らさずにはいられなかったのか、
そこに宿るものだと思っています。
可愛さも勢いもあるのに、
奥にはちゃんと、居場所を探す痛みがある。
「あたし達のロック」が、
最後にはちゃんと彼女たちのものになっていたのが良かったです。
企画に参加していただき、ありがとうございました。
楽しく読ませていただきました。
追伸。
カート・コバーンなら、
少し肩をすくめて皮肉たっぷりにこう言うかもしれません。
「俺の顔写真入りのニルヴァーナTシャツを着てる奴、
たぶん俺が何者かなんて知らないだろうな」
でも、彼らはきっとそれだけでは終わらない気もします。
大事なのは、名前を知っていることではなく、
その音に何を見つけたのか。
ハナたちAnubias 7も、
最初は有名なロックの名前や言葉に憧れていたのかもしれません。
けれど最後には、
誰かのロックではなく、
ちゃんと自分たちのロックを鳴らしていたように感じました。
借り物の名前から始まっても、
そこに自分たちの痛みや反発や居場所が乗った瞬間、
それはもう彼女たち自身の音になる。
そこが、とても良かったです。
しかもタイトルがオフスプ。