「本来の近況ノートの使い方に近い由無し言」という控えめな前書きから始まりますが、実際には博識と感性が光るエッセイ集になっているのが面白いところです。「AI様の評価」という話では、辛辣な評価に思わず笑ってしまったというレビューが多く、AIとのやり取りを通して作者の創作へのこだわりが垣間見える構成になっています。
「日甕と甕依姫」「関羽・張飛はとっても若い」といった神話や歴史トリビアから、「Tolkienist(著作権のお話)」という創作実務的な話題まで、知識の幅広さと独自の視点が組み合わさっていて、レビューにある「博覧狂記」という表現がしっくりきます。真面目な内容も、思わずクスッとさせる語り口で包んでいるバランスが秀逸です。
知識のある人の話を聞くのが好きな方、堅すぎないエッセイで知的好奇心を満たしたい方には、間違いなく楽しめる一作だと思います。